DATE(悪臭除去データと有効領域)
■有機物消臭試験
試験概要
悪臭を有する有機物である「鶏糞」に対し、ハイデムを含めた4種の検体投与後の、アンモニア系・アミン系のガス発生濃度について、経過観察を行った。
結果より消臭効果を測定する。
検体について
A:精製水(ブランクとする)
B:PH調整液(フタル塩酸)※PH調整により悪臭を中和する例
C:ハイデム殺菌液(121℃30分間のオートクレープで殺菌処理し、PHを4に希釈調整したもの)
D:ハイデム液(100倍希釈し、PHを4に調整したもの)
実験結果


考察
鶏糞から発生するアミン類の悪臭は、200ppmの測定範囲を大幅に超過するものであり、トリメチルアミンでは180、アンモニアでは60ppmでメーターが振り切れ測定不能を意味している。
悪臭の消臭効果としてPHの中和作用が大きく影響しているものと考えられたが、同PH溶液による消臭は瞬間的なもので、しかも、ハイデム液、ハイデム殺菌液に比べ効果も低いものであった。これにより、ハイデム消臭効果は中和によるものだけではないことがわかる。
また、ハイデム殺菌液は消臭効果が持続しない事から、ハイデムの生菌が消臭効果とその持続力に大きく関与していることが確認できた。
このハイデムは、畜産悪臭公害に対して利用でき、大きな効果が認められている。動物(人を含む)の排泄物の悪臭の原因は、細菌の代謝活動にともないアンモニア、硫化物、低級脂肪酸などが生産されることによる。脱臭剤散布直後の消臭は、悪臭の最大原因であるアンモニアと乳酸菌の生産した乳酸との中和反応によることは確実である。しかしながら、一回の散布で長期にわたる持続的脱臭効果も報告されており、この持続的効果は、悪臭発生源における乳酸菌の活発な増殖と乳酸菌の有する悪臭物質生産菌の代謝抑制、すなわち増殖抑制作用によるものと考えらる。
ハイデムは化学反応系の他にも微生物反応系による脱臭機序をもあわせもつ脱臭剤といえる。この微生物脱臭剤の脱臭機序は、微生物の代謝活動にともなう悪臭物質の分解によるものと考えられる。
参考
1)試薬及び器具について
・ph測定器:HM-20S
・ガス採取器:model801(株式会社 ガステック)
・ガス検知管:アミン類 No.180(株式会社 ガステック)
・におい袋:フレックサンプラー5L 固形物用(近江オドエアーサービス株式会社)
・空気ポンプ:フレックスポンプ DC1-N型(近江オドエアーサービス株式会社)
・フタル酸塩:(東亜電波工業株式会社)
・精製水:(高杉製薬株式会社)
2)検体について
鶏糞をすり鉢で十分に攪拌し均一に保ち、1gずつ50ml三角フラスコに投入する。
Aの精製水をブランクとし、アンモニア・アミン系の悪臭を中和するものをBのフタル酸(ph4.01)とする。
また、あらかじめハイデムを121℃30分間のオートクレープ殺菌処理しさらに精製水によりPHを4に希釈したもの(約100倍希釈)をCとする。生きたハイデム菌をテストできる様、そのままのハイデムにPH処理し、4(約100倍希釈)としたものをDとする。鶏糞を1g投入した三角フラスコにABCDの液を5cc投入し、におい袋に封入し室温下で放置後0時・30分後・1時間後・2時間後・3時間後・6時間後・12時間後にガス検知管により発生ガス濃度を測定した。検知管はアミン類測定用を使用し検知管の読み値に換算係数(トリメチルアミンは0.9、アンモニアは0.3)を掛けて求めるものとする。
■下水処理場汚泥・汚物の減臭実験
試験概要
下水処理場から排出する汚泥及び汚物(シサ)に対し、ハイデム投与後の臭気ガスの濃度について経過観察を行った。
ハイデムの減臭効果について測定する。
検体について
◯ブランク:精製水
◯ハイデム:ハイデムを50倍希釈したもの
実験結果について
▶汚泥の臭気測定


▶汚物の臭気測定

考察
下水処理場汚泥は予想より悪臭が強く、硫化水素を除きビーカー実験による臭気項目においては「許容濃度」(日本・米国)を大幅に上回っていた。ブランクにおける臭気の上昇はハイデム散布と条件を同じとするため(マスキング効果の影響)、水道水を散布したが、その為に汚泥内の水溶性物質の臭気が発生し、さらに腐敗が進んだようだ。
汚物(しさ)に関しては、酢酸の値は「境界濃度」を超えるものではなかったが、検知管の性質上、「イソ吉草酸」・「n-吉草酸」・「プロビオン酸」・「n-酪酸」に反応するものであって、換算係数により計算すると、かなりの悪臭と言わざるを得ない。また、主観的な判断ではあるが汚泥よりも汚物(しさ)の方が検知値よりも嫌悪感が強い悪臭であり、ハイデムの効用はより大きいものと思われる。
ハイデムの散布は検知管による測定及び臭気想定により、下水処理場において発生する汚泥及び汚物(しさ)の減臭効果が十分あるものと考える。
参考
▶実験方法について
- ガス検知管により臭気の種類を特定する。
- 三角フラスコに汚泥を投入しブランク(汚泥・汚物50g+水5cc) とハイデムを散布したもの(汚泥・汚物50g+ハイデム50倍希釈液5cc)とを0時間・5 分後・10分後・1時間後・2時間後・3時間後・6時間後・12時間後・24時間後臭気を測定する。
▶使用機材について
・ガス採取器 (model801:株式会社 ガステック製)
・ガス検知管 アンモニア(No.3La・No.3L)
アミン類(No.180)
酢 酸(No.81・No.81L)
全て株式会社 ガステック製
・臭いセンサー ポータブル型ニオイセンサXP-329
新コスモス電機株式会社製
・pH測定器 HM-20S 東亜電波株式会社製
・電子水分計 IB-30 YMC製
▶基礎測定について
・汚 泥: -含水率81%
-pH7.2
-反応臭気項目 アンモニア・アミン類・メルカブタン
大きく反応を示したアンモニア・アミン類を測定項目とする。
また、硫化水素には全く反応をしなかったが、メルカブタンは10ppmの反応を示している。
・汚 物: -含水率67.6%
(しさ) -pH5.38
-反応臭気項目 酢酸・アミン類
大きく反応を示した酢酸を測定項目とする。
アミン類は5~10ppm程度の反応を示した。
▶測定結果及び考察
アンモニア 敷地境界線の規制基準の範囲 1~5ppm
許容濃度 日本 25ppm、米国 25ppm
トリメチルアミン 敷地境界線の規制基準の範囲 0.005~0.07ppm
許容濃度 日本-、米国5ppm
酢 酸 許容濃度 日本10ppm、米国10ppm
プロピオン酸 敷地境界線の規制基準の範囲 0.03~0.2ppm
ノルマル酪酸 敷地境界線の規制基準の範囲 0.001~0.006ppm
ノルマル吉草酸 敷地境界線の規制基準の範囲 0.0009~0.004ppm
イソ吉草酸 敷地境界線の規制基準の範囲 0.001~0.01ppm
▶敷地境界線における規制基準
悪臭防止法第4条1号に定める、悪臭を工場その他の事業所から外に出さないという観点から設けられた、環境基準的な要素を持つ規制基準、都道府県知事が総理命令(悪臭防止法施行規則)で定める濃度範囲内で、当該規制地域の自然的、社会的条件を御考慮して悪臭物質の種類ごとに定める。
許容濃度: 日本=日本産業衛生学会の許容濃度勧告値
米国=米国労働衛生学会の許容濃度勧告値

ハイデムについて
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